« 中間確認(10/20) | トップページ | ジョギング日記(10/19~10/25) »

2008年10月23日 (木)

へーベル版の透湿抵抗

前記事の魚太郎さんからのコメントを拝見して やまぞうも疑問が浮かんだので、急遽「へーベル版の透湿抵抗」について調べてみました。
 

その前に、訂正です…。

 
前記事の「床下・半地下収納からの湿気」という表現ですが、不正確でした。正確には、「B-BOX(半地下収納)を設置した際の防湿施工が不適切で床下からの湿気が切れず、床下からの湿気が上がってしまったため、カビが発生した事例がある」という文脈で、ヘーベル関係者より説明を受けました。申し訳ありません、訂正させて頂きますm(__)m 半地下収納関連以外で、床下からの湿気でカビが発生した事例については、やまぞう個人は聞いておりません。

ただ、「(1階床の)ヘーベル板が湿気を遮断するので床下の水・湿気が1階に上ってカビることはない」という魚太郎さんのお宅の担当者の説明が正しいかどうか検証するため、以下のことを調べてみました。

--------

さて、下記の表は、旭化成建材株式会社、および、クリオン株式会社のHPに掲載されていたデータを下に、両社のALC版の透湿抵抗を計算してみた結果です。

Fig505
※元データ(PDF)→ へーベルクリオン

透湿抵抗について簡単に説明しますと、透湿抵抗の値が低いほど、建材の透湿性は高くなります。詳しい解説は、こちらのHPを参照して下さい。リンク先には、一般的な建材の透湿抵抗値の一覧表も掲載されています。

上記の表の通り、へーベルハウスの1階床に使われている100mmのへーベル版の透湿抵抗は、4.00 m・m・h・mmHg/g です。

  • 100mmの厚さのコンクリート: 69.9 m・m・h・mmHg/g
  • 20mmの厚さのモルタル:  4.25 m・m・h・mmHg/g

であることと比較すると、へーベル版という建材は比較的透湿性が高い建材であることが分かるかと思います(同じ厚さのコンクリートの17.4倍、透湿しやすい)。

4.00 m・m・h・mmHg/g という数字が他のどの様な建材に相当するかは、先のリンク先で確認してみて下さい。

 

-------
 

続いて、へーベルハウスの1階の床構造について考えてみます。

ヘーベルハウスの1階の床は、100mmのへーベル版の上に、断熱材・床下地材・床材(フローリング)が順に貼られている構造となっています。2階・3階ではセルフレベラーが流されますが、1階はレベラーが無い変わりに断熱材が入ってます。

こちらのサイトの記事と、それに対するkimiさんのコメントも参考にしてみて下さい。

 

以下、やまぞうの考察

1階床のヘーベル版には防水・防湿塗装がされていないことを、前提条件としてさせて頂きます。

この記事の前半で書きました通り、ヘーベル版の透湿抵抗の値は低めです(=透湿しやすい建材)。なので、基礎内が乾燥状態であればそれなりに防湿出来ると思いますが、湿潤状態で湿度が極端に高い条件では、湿気がヘーベル版を透過して室内に上がってくる可能性が0%とは言い切れないと思われます。

なお、ファイン仕様でない従来仕様のへーベルでは、断熱材としてネオマフォームが貼られています。ネオマフォームの透湿抵抗は高い(厚さ20mmで40m・m・h・mmHg/g以上)ので、ある程度の防湿性能を期待出来るかもしれません。ただし、気密施工されている訳ではなく隙間も存在していると思われますので、やはり床下が常に湿潤状態で湿度が極端に高い場合は、へーベル版で防湿しきれなかった湿気はネオマの隙間を抜けて湿気が室内に上がってくる可能性は皆無とは言えないと思われます。

また、ヘーベル版の透湿抵抗うんぬんの話の前に、1階の床にある換気ガラリの存在も考慮すべきかなと思います。外壁とネオマの間の 7mmの通気層の換気用として換気ガラリが存在している旨は以前も書きましたが、1階の換気ガラリを自分で取った写真をみると、7mm以上の厚さがあるように見えます。ここから湿度が高い空気が、ネオマの室内側の空気層に入り込む可能性もありそうです。
Fig504

 

やまぞうはこの様に考えておりますが、参考になりましたでしょうか???>魚太郎さん

 

あと、Srugさんからコメント頂いた、「外周のヘーベル版と内側には約7mmの通気層があり、これは1階から3階まで全部つながっている」という担当者の説明ですが、これも恐らく間違っていると思われます。

うちの現場で見た限りでは、目地埋め用モルタルが外壁ヘーベル版と床ヘーベル版の隙間をびっちりと埋めていたため、空間としては 7mmの通気層は各階の床で断絶していると思われます。もしかしたら、梁と外壁ヘーベル版の間に微小の隙間があるのかもしれませんが…。
Fig506_2 Fig507_2
左写真がモルタルを流した直後の3階の床、右写真は断熱工事中の3階の床(EPS部)です。この写真を見る限り、外壁と目地埋め用モルタルの間には隙間は無いですよね!?

--------

(12/02追記)

隙間が無いように見えますが、実際には外壁ヘーベル版の継ぎ目部に微小な隙間がやはりあるそうです。お詫びの上、訂正させて頂きますm(__)m

--------

なお、モルタルはコンクリートやネオマフォームよりは透湿抵抗が低いので、ある程度の湿気が通過している可能性はあります。湿気が通過するという意味では、上下階の通気層は繋がっていると言えなくもないのかもしれません(歯切れが悪い書き方で済みません…)。

|

« 中間確認(10/20) | トップページ | ジョギング日記(10/19~10/25) »

ヘーベルハウス」カテゴリの記事

新居打合せ(湿気対策)」カテゴリの記事

コメント

ショックです・・

カビが生えたため強制換気の最中でした。
強制換気の工事を行う際に、エアコンの背面もチェックして下さいとお願いしたのにも関わらず、次回見ますからとのことでした。

そして今、エアコンのダクトが出ている部分の壁面に明かなカビを発見しました。

calorie0さんのところと全く同じ感じです。その他3階のあちこちでクロスが浮いたりしてきているのを発見しました。

3階全部やり直ししてもらった方が良いように思えてきました。
一体どうなるのでしょうか・・・

投稿: Surg | 2008年10月23日 (木) 20時36分

床下の事だったら、通風口の事も考えないとダメだと思いますよ。
バス見の時に伺った築20年のお家では、床下収納の上を風が吹いていましたので、通風口も侮れない物があると思います。

もっとも、我が家は土間などがあるので、全ての床下で風が吹いているとは思えないのですが…

投稿: みど | 2008年10月23日 (木) 22時20分

後、水蒸気が上に行く事ですが、難しく理屈を考える必要はないと思います。
キッチンでお湯を沸かすと水は気体(水蒸気)となって上にいきますよね。
これが、もう少し低温でおきているのが隙間でおきている気体の上昇です。

そうしてある程度上に上って冷えてくると今度は気体から液体(水分)に戻ります。
この時に空中で液体に戻るよりも核(壁やホコリ)があった方が液体に戻りやすいんです。
なので液体に戻ったからと言って、下に落ちてくるもの…ではないんです。

今回の場合、2階で良くカビが発生していると言うことも見ると、下で温められた液体(水分)が気体となって上に上昇していきエアコン周りで冷やされて気体から液体に戻ってしまい、そこで吸着した…とは」考えられるのですが…
でも、それだけが理由だとも思えないんです。

投稿: みど | 2008年10月23日 (木) 22時28分

記事と引用されているサイト、拝見いたしました。とてもとても参考になりました!
夫婦ともども、感謝しております。本当にありがとうございますm(_ _)m

calorie0さんの以前のコメントにもありましたが、自分のブログが他の方々を不安にさせている事を実感して、本当に申し訳ないです・・・
なかなか気持ちの持って行き場がなくて、つい感情的なことを書いてしまった事を反省しております。

Surgさん
心中お察しします。ヘーベルには、誠意ある対応と原因究明、根本的解決を切に願います。
当面は落ち着かない日々が続くことになってしまうでしょうが、どうかお体をお大事になさってくださいね!

投稿: 魚太郎 | 2008年10月24日 (金) 01時45分

>Surgさん
メールの方もありがとうございましたm(__)m

うーん、ヘーベル側の初動が悪くて、被害が広がってる感がありますね…。部分的に状況確認して少しだけ手直しし、様子を見る。そして、また別の場所で被害が発覚、という流れですよね(-_-;)

全く未知の不具合であればそういう対応も仕方ないと思うのですが、天井裏カビの件は既にそうではないですからね。少なくとも、calorie0さんのお宅での対処事例が工事課さんの中で伝わっているのであれば、もうちょっと別の対応が出来たように思えます。非常に残念です。

>みどさん
床下からの湿気に関しては、仰るとおり、通風口の中を抜ける風や1階床の床下点検口周りの隙間も影響しそうですね。床ヘーベル版の物性的特性、換気ガラリや床下点検口の存在を考えると、やはり魚太郎さんのお宅の担当者の説明は、ちょっと怪しいと思いますよね???


「天井裏カビ問題」に関する水蒸気の件ですが、やっぱり良く分かりません。単純に比重のことだけを考えたら、「水蒸気は空気よりも軽いから上昇する」となるんでしょうけど…。

7mmの空気層内の水蒸気の移動についてですが、空気層がネオマの外側にあるので、熱的影響は日射だけと思われます。立地条件にもよりますが、一般的には日当たりの良い上層側が熱くなり、周辺建造物の影に入りやすい低層側は相対的に温度が低くなると思われるので、空気層内に上昇する空気の流れは発生しにくいと思われます。

空気の流れが無いとしたら、下の階で発生した7mmの空気層の中の水蒸気は、空気層内で上昇しきった後はどういう挙動をするのでしょうか??? 障害物の多い空気層内を抜けて換気ガラリから外を目指すのか、ネオマの隙間を見つけて室内側空気層に逃れるのか、吸湿性の高いヘーベル版の中に戻るのか、それともジワジワとモルタルを抜けて上の階に行くのか。やっぱりさっぱり分かりません(@_@;)

>魚太郎さん
お役に立てたようで、何よりですm(__)m

私個人としては、魚太郎さんのお宅の担当者に対し、正直憤りに近いものを感じております。お気持ちをストレートに書かれたからといって、全然気にされることはないと思いますよ。皆さん、魚太郎さんを応援されてますから。本当に大変かと思いますが、頑張ってくださいね!

あと補足情報ですが、1階床に貼るネオマですが、貼られるのは居室や廊下などだけの様です。物入れの中や、ユニットバスの下に関しては貼られないそうです。もし宜しければ、魚太郎さんからも担当者にご確認下さい。

投稿: やまぞう | 2008年10月24日 (金) 18時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: へーベル版の透湿抵抗:

« 中間確認(10/20) | トップページ | ジョギング日記(10/19~10/25) »